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「オランダせんべい」という不思議なせんべいをご存知ですか。北海道の根室市にある端谷菓子店が、昭和40年頃から販売を始めたお菓子です。販売を始めた頃は、せんべいという名前の通りバリバリとしていたようですが、現在はバリバリしていません。日本の根室市の銘菓なのに、オランダという外国の名前がついています。


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「根室市の銘菓」と言われている割に、いたずらに高級感を押し付けることなく、駄菓子的にビニールの袋に入れられています。根室市内でこのお菓子を販売しているのは端谷菓子店のみです。先日、旭川市内にあるお店で見かけて買いに行こうと考えていたところ、根室に住んでいる知人が送ってくれました。あまりのタイミングの良さに驚いてしまいました。



−「オランダせんべい」という名前の由来

根室市とオランダって、どういうふうに結びつくの?って思いませんか。オランダといえば、古くは長崎の出島にオランダ商館がありました。そんな関係で、長崎にも「オランダ煎餅」があるようです。根室市のオランダせんべいのルーツは、長崎のオランダ煎餅のようです。(長崎では煎餅と漢字で書き、根室ではせんべいとひらがなで書きます。)

根室市が北前船のルートになっていたことから、遠く離れた長崎から伝わってきたようです。写真で見ると、ワッフルのように見えますが、ワッフルのようにフカフカとはしていません。薄っぺらくてぺっちゃんこです。それほどおいしそうにはみえません。

ところが、実際に食べてみると、これがもう本当においしいのです。実際にはないのですが、どこの家庭にでもあるような素朴な味のおいしいお菓子なのです。一度食べると忘れたくない懐かしいような感じのするお菓子です。

せんべいの表面にある模様は、オランダ人の履いていた靴底の模様をイメージ化したもののようです。

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味はワッフルとは全然違いますが、ワッフルのように4つにちぎれます。ナイフなんかは使わなくても、手で簡単にちぎれます。切り口を見ると、「あぁ、本当に薄いんだなぁ」とわかります。

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ちぎった切り口の感じがわかるように、大きく撮影してみました。「本当においしいの?」って思ってしまいますよね。材料がわかると、そのおいしさを納得できるかもしれません。材料は黒砂糖をベースにして、良質の小麦粉を使っているそうです。添加物は使わず、甘みも抑えられています。

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指でつまむとこんな感じです。オランダせんべい1枚の直径は、およそ15cmで、割とボリュームがあります。しかし、甘すぎないのですぐに食べてしまうことができます。口の中にふわっとした甘さが広がります。

このまま食べてもおいしいのですが、バターやはちみつをつけたり、アイスクリームをつけたり、またははさんで食べてもおいしいです。

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口にするものがおいしいかどうかは、やはりどのような材料を使っているのかということではないでしょうか。有名でおいしいものはたくさんありますが、あまり知られていないけれども隠れたおいしいものもたくさんあるのですね。

(秒刊サンデー:わらびもち