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福岡県の多くの県立高校では「朝課外」というものが実施されている。朝課外は少なくとも1980年代には県内の高校に広まり、現在ではおよそ9割の県立普通科高校で実施されているという。始業前に実施される朝課外は必修なのか自由参加なのか。福岡県の教育委員会では朝と放課後の補習の実施について、4月にも実態調査に乗り出すことを明らかにした。

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−朝課外開始時期とその目的

少なくとも1980年代には県内の高校に広まり、現在ではおよそ9割の県立普通科高校で実施されているという朝課外。目的は生徒の学力を補強するというものであった。1980年代に広まったとすると、40年近く続いていることになる。40年前と現在では、社会環境も学習環境も随分と変化している。この間に朝課外実施に伴う問題点が数多く挙げられたが、解決されることなく現在に至ってしまった。


−県教育員会の動き

県教育委員会では、昨年11月に、「本人と保護者に参加の意思を必ず確認」することを求める通知を全校に出した。しかし、その通知が実行されたかどうかは確認できていない。同委員会では、4月にも朝と放課後の補習の実態調査に乗りだすそうである。調査では補習実施の有無や生徒の意思が尊重されているかどうかを確認し、生徒の自由な選択に基づく補習をするよう徹底させるとしている。

朝課外開始当時から問題点があることを確認していたにもかかわらず、なぜこれまで調査が行われなかったのだろうか。


−生徒はどのように考えているのか

朝課外は必要だと考える生徒にとって補習は心強い味方であろう。しかし、すべての生徒がそう考えているわけではないようだ。「必修だから仕方がない」「朝課外に出席しないと授業についていけなくなる」「朝課外の内容が試験に出る」「朝課外に出席しないと罰則がある」などと話す生徒もいるようである。目的は良かったが、その方法については問題があったのではないだろうか。


−毎日新聞「憂楽帳」 の記述から

「朝課外」は事実上の強制ではないか−−。福岡県の9月県議会で、議員が教育長を問いただす場面があった。朝課外とは高校の早朝の課外授業のことだが、意外な質問だった。20年あまり前に県内の県立高校に通っていた私は、朝課外を完全に強制だと思っていたからだ。
( https://mainichi.jp/articles/20170926/ddg/041/070/011000c )

この記述こそが朝課外の問題点を明らかにしているのではないだろうか。20年あまり前の高校生が、朝課外を強制だと思い続けてきたのである。つまり、20年前の時点で、朝課外が強制的なものではないという説明はなされていなかったということであろう。

「朝課外への参加は必修というわけではなく生徒の任意である」ということを、生徒や保護者に伝えてしまうと参加者が減少し生徒全体の学力も低下してしまうのではないかという心配もある。そこをうまくオブラートで包んでしまい、あたかも必修であるかのように思わせておけば生徒は参加することになる。

学力を補強させたいという願いを持つことは、学校あるいは教師としては当然である。しかし、それを達成するために、朝の日課外の時間に補習の時間を設定してしまうというのはどうなのだろうか。「明日から、決められている出勤時刻より1時間早く出勤してください」と言われて、素直に従えるだろうか。生徒だって同様ではないだろうか。

1日の24時間をどのように使うかということを生徒だって真剣に考えている。もちろん生徒は日課時間に従うのは当然であり嫌だから従わないということにはならない。

学校あるいは教師は、補習であれ他のことであれ、日課外の時間に生徒に何かを強制することはできないと考える。その時間は生徒自身のものであり有効かつ自由に使ってよいはずだ。もちろん補習を希望する生徒が参加することすることに対して異論を唱えるものではない。

4月にも実施される県教育委員会の調査の結果をよく吟味して、生徒および保護者の不満が解消されて、より良い方法で生徒の学力が補強されるようになることを強く願うものである。


この朝課外については、ネット上でも生徒自身や保護者の意見を知ることができる。検索さえすればその書き込みはすぐに見つけられる。

参考掲載元:https://news.goo.ne.jp/article/nishinippon/nation/nishinippon-20180119101616542.html

(秒刊サンデー:わらびもち