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行儀よく座ってこちらを見上げているかのような猫。ブロンズで作られています。猫は決してこちらを見ているわけではなく、この猫の前にあるもうひとつの大きなブロンズ像を見上げています。このブロンズ像は、1972年に全国初の歩行者専用道路として開設された旭川買物公園通り(北海道旭川市)に設置されています。

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この猫は確かに上の方を見上げているのですが、ただ見上げているというよりは、何か真剣さのようなものが伝わってきませんか。買物公園通りには、ブロンズ像がいくつか置かれていますが、この猫たちのファンは大勢います。猫というよりも、猫ともうひとつのブロンズ像がセットになっていて、人々の心を癒してくれています。

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こちらはサキソフォンを吹いている男の人です。少しふっくらとした男の人はなぜかはわかりませんが、行き交う人々をほっとさせてくれているような気がします。きっと猫も同じ気持ちなのでしょう。そして、この男の人が吹くサキソフォンの音色に酔いしれているのではないでしょうか。

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猫とサキソフォンを吹いている男の人のブロンズ像は、写真のような位置関係で置かれています。絶妙な位置関係だと思いませんか。男の人が腰かけているベンチもブロンズ製です。猫だけ、あるいは男の人だけを見てもなにかほっとさせられて癒される感があるのですが、全体を見るとそんな気持ちがもっと大きくなります。市民から愛されているという説明に納得してしていただけるのではないでしょうか。

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反対側から、猫と男の人を見てください。微妙に見え方が異なります。また、当然のことですが、時とともに見え方が変わってきます。昔見たときには、もう少し年上の男の人に見えたのですが、なんだか若返ったような気がします。それは、ライターが年をとったということかもしれません(余談)。

冬になり雪が降ったり、気温が下がってきたりすると、洋服を着せてくれたり、帽子をかぶせてくれる人もいます。市民は、猫と男の人に単なるブロンズ像以上の気持ちを抱いているからだと思います。ちなみに、このブロンズ像の名前は、「サキソフォン吹きと猫」です。

もちろん、買物公園通りには他のブロンズ像もありますし、市内全体に多くのブロンズ像が点在しています。

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旭川買物公園通りは、JRの旭川駅から8条通りに向かっておよそ1km続いています。もともとは車が通っていた車道を歩道にして、道路全体を歩行者専用にしました。当時は大勢の人が行き来したものですが、今ではすっかりと人通りが少なくなってしまいました。写真の前方に旭川駅があります。撮影した時間が早いので、実際はもっと人がいます。

人通りは少なくなりましたが、買物公園通りでは、氷彫刻大会(2月)、買物公園まつり・大道芸フェスティバルinあさひかわ(6月)、旭川夏祭り(8月)、北の恵食べマルシェ(9月)などのイベントが催されています。

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買物公園通りではありませんが、すぐ近くに写真のブロンズ像があります。こどもらしい素直な表情が見る人の心を惹きつけます。作品名は、「希望」です。冬になると、こちらのブロンズ像にも、マフラーをつけてくれる人がいます。

旭川市には野外彫刻として、ブロンズ像を始めとしておよそ70点の作品が設置されています。材質は、鉄、石、花崗岩、ブロンズなどです。

旭川市は冬の樹氷が美しいですが、市内に点在するブロンズ像を見ながらのんびりと散策するのも味があります。

(秒刊サンデー:わらびもち