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ここは旭山動物園(北海道旭川市)のあざらし館です。泳ぐことに疲れたのか、1匹のアザラシが水面に顔を出し、鼻の穴を大きく広げて深呼吸をしています。なんとも愛嬌のある表情なので、ずっと見ていたくなります。このアザラシは、このあと驚くべき行動をとります。周りの人たちも、「どうしたの、この子?」と興味津々です。

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アザラシは目を閉じて、気持ちよさそうに深呼吸をしています。人間に置き換えると、”深呼吸”をしているという表現がぴったりです。それで、このあと、このアザラシがどのような行動をとったかというと...。

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こんな格好になりました。今見えているのはお尻です。しばらくの間この恰好をし続けました。底の方を覗き込むと、確かに顔が見えます。それにしても、アザラシは哺乳類なのに、こんな恰好をしている間や泳いでいる間の呼吸はどうなっているのでしょう。あたりを見回しても、ほかにこんな格好をしているアザラシはいません。

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ほかのアザラシは、こんな風に気持ちよさそうに泳いでいます。でも、呼吸しながら泳いでいるようには見えません。

実は、アザラシは水中では息を止めているのだそうです。なぜ、そのようなことができるのかというと、アザラシは体内に酸素の貯蔵庫を持っていて、水中ではそこに貯蔵されている酸素を使っているので息を止めていることができるのだそうです。


−旭山動物園の展示の特徴は行動展示

動物を展示する方法には、形態展示と行動展示という2つの方法があります。形態展示というのは、動物の姿形を見せる展示方法です。行動展示というのは、動物本来の行動や能力を見せる展示方法です。旭山動物園では、行動展示という方法をとっています。動物の自然な姿が見られるような展示になっています。

どの動物を見るにしても、「あぁ、この動物は自然の中ではこんな風に生活しているんだなぁ。」と感じることがたくさんあります。アザラシ本来の行動は、あざらし館の中に入るともっとよくわかるようになっています。


アザラシが水中を気持ちよく泳ぐ姿を見ることができたでしょうか。アザラシは、時々、マリンウエイという円柱水槽を通り抜けるのですが、その姿も可愛らしく見えます。いつも大勢の人がアザラシが姿を現すのを、今か今かと待っています。気のせいかもしれませんが、マリンウェイの中のアザラシと目が合ったように感じることもあります。あざらし館はマリンウエイの先にも続いているのですが、ついついこの場所で長い時間を過ごしてしまいます。

旭山動物園には、まだまだたくさんの動物がいます。水中で泳ぐペンギンやホッキョクグマ、入園者たちの頭上に張られたロープの上を綱渡りのように歩くオランウータン。でも、決して芸をしているわけではないのです。彼ら本来の行動を見せてくれているのです。

涼しそうで気持ちよさそうに見えるこのプールも、、真冬ともなると流氷のような氷に囲まれた プールになってしまいます。

(秒刊サンデー:わらびもち